子宮体がんの診断は難しい

子宮体がんの検査は、子宮頸がんと同様、子宮から細胞をこすって取ってきて
顕微鏡で調べます。
これだけ聞いたら、とても簡単な検査のように感じますが、実際はそう簡単ではないのです。

といいますのも、子宮頸がんの検査をするときは、診察すると簡単に子宮頸部そのものを
目で見ることができます。
子宮の出口なので簡単に見ることができるのですね。
見えるところを検査するのはとても簡単です。

一方、子宮体がんの検査する場所は、子宮の中そのものなので、診察しても見えない場所なのです。
我々医師は、その見えない子宮の中に、細い棒のような検査器具を挿入して細胞を取ってくるのです。

ですから、言い方は悪いですが、検査器具の棒にうまく癌細胞がひかかってくれるかどうかは
運次第ということになります。
実際、このような手法ですと、子宮体がんの検出率はわずか60%しかないと言われています。


つまり、本当は子宮体がんがあるにもかかわらず、検査の結果で異常なしと
誤診されてしまう人が40%もいるということになるのです。
これでは検査法としてはいまいちですよね。

ではそうすれば、子宮体がんの検査をもっと確実なものにすることができるのでしょうか?

それは、超音波検査と子宮体がんの精密検査である組織検査を併用することです。
これにより検出率は90%以上とかなり高くなります。
ただし、この検査は通常の検診ドックではできません。
やはり病院を受診しないと受けられないのです。

皆さん、子宮頸がん検診は、地域のバス検診や職場の検診でも受けられますが、
子宮体がん検診ってあまり聞きなれないと思います。
それは、子宮体がんを正確に診断すること自体が難しく
検診のシステムとして普及させにくいという事情があるからです。

医師の側にとっても、子宮体がんの診断を正確に行うことは、かなり難しいことなのです。
いろいろ検査をしたにも関わらず、子宮体がんが見つからず、
再検査を何度も受けてようやく子宮体がんが見つかったというケースもよくあります。

患者さんは、今の医学は進歩しているから、検査さえ受ければ
何でもわかると思っていらっしゃるかもしれませんが、現在でもなお、診断が難しい病気はあるものです。

子宮体がんはその一つと言えるでしょう。


ちなみに子宮体がんの検査は、少し痛いです。
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by ikomatomomiclinic | 2011-01-25 17:30 | 子宮体がんの話
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