ピルの話 その2 副作用 知っていれば怖くない

患者さんが、ピルに躊躇する一番の理由は副作用に対する不安感です。
ただ、どんな副作用があるのかを詳しく理解している患者さんはほとんどいません。
ピルはホルモン剤だから怖いものと何となく感覚的に感じておられる方がほとんどのようです。


そこで、今日はピルの副作用について詳しく説明してみましょう。
ピルも他の薬と同じく、重症なものから軽微なものまで
細かく数え上げればきりがないほど多種多様な副作用がありますが
わかりやすくするために、ここではポイントを絞って説明していきます。

①副作用 太る。
ピルは太るから飲みたくないという患者さんがいらっしゃるのですが、
そんなに頻度は高くないのです。せいぜい100人に2-3人程度で
しかも2-3kg程度です。
ピルのせいでどんどん太り続けるということはまずありません。

②血栓症
血が血管内でつまってしまう病気ですが、ピルを飲むと5倍リスクが高くなる
と言われています。実は妊娠中も血栓症のリスクが高くなるのですが
ピルよりも、妊娠中の方がはるかに危険です。
40歳以上の方にはピルはおススメしませんが
健康な若い女性であれば、血栓症のリスクはほとんどありません。

③脳卒中
ピルで2倍リスクが増加。
ですから、40歳以上の方や偏頭痛の方にはピルはおススメしませんが
健康な若い女性であればリスクはほとんどありません。

④乳癌
これまではピルでリスクが増加すると言われていましたが
実際はほとんど影響がなかったことがわかりました。

⑤子宮頸がん
5年以上飲むとリスクが増加。
ピルを5年以内に辞めればリスクはありません。
また、子宮頸がんはワクチンで予防できますので
ワクチンと併用すればリスクはかなり減ると言ってもいいでしょう。

こういうふうに副作用を列挙すると怖いことばかりだと思うかもしれませんので、
今度はピルの効果を挙げてみましょう。

①卵巣がんの予防
ピルでリスクが半分になる。

②子宮体がんの予防
ピルでリスクが半分になる。

③大腸がんの予防
ピルでリスクが20%減少。

④にきびの減少
ピルでにきびが改善

以上のようにメリットもあるわけです。

ですからメリットと副作用を天秤にかけて、メリットが高い人にはピルをお勧めしますし
デメリットが大きい方にはピルはおススメしていません。




ちなみにデメリットが大きくピルを飲んではいけない方とは

①35歳以上で1日15本以上タバコを吸う人  血栓症をきたしやすいから
②乳癌  乳癌が悪化する可能性があるから
③偏頭痛のある方  脳卒中をきたしやすいから

などが挙げられます。




またピルを飲まない方がいい方は
①40歳以上
②高血圧、糖尿病など生活習慣病を持っている方
③肥満の方
などがあげられます。

それにしても、ピルは不思議な薬です。
飲んでも全く副作用がなくヘッチャラな人と頭痛と吐き気のため全く飲めない人と
完全に真っ二つに分かれる薬なのです。
頭痛は4-5人に1人、吐き気は3人に1人の頻度で発生します。

ちなみに私はピルを飲んでも全く副作用がありませんでした。
一方、私の友人は1回飲んだだけで吐き気と頭痛がひどくて全く飲めませんでした。

ピルを飲めるか飲めないかは試してみないとわかりませんが
生理痛や生理の出血量が多くて困っている人には劇的に効果がありますので
一度は試してみてもいいかもしれません。
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by ikomatomomiclinic | 2011-02-15 21:59 | ピルの話
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