乾燥肌による外陰部の慢性的な痒み

御無沙汰していました。開業以来、何かと忙しくブログが更新できずにいましたが、
ようやく仕事にも慣れてきましたので、そろそろブログを再開しようと思います。

当クリニックにお越しいただく患者様の中で
陰部の痒みを理由に受診される患者様のうち、乾燥肌による痒みが原因である方が
あまりにも多いので、詳しく説明してみたいと思います。

通常、陰部の痒みといえば、考えられる病気はカンジダ症か、かぶれによる湿疹か、
ヘルペス感染症が主な原因です。

しかし、もうひとつあるのです。
実は、乾燥肌による痒みなのです。
特に、50-60代くらいの女性に多いです。

「お風呂上りに痒くなるとか、寝るときに布団に入ると痒くなる。
だけどいつも痒いわけではないので、すぐに病院を受診するわけでもなく
慢性的な経過がたってしまった。とはいえ、病気かもしれないし
心配なのでようやく決心して病院を受診した」
という患者さんのパターンが多いです。

カンジダ症のような病気は、急激に痒くなります。
とうてい我慢できないので、すぐに病院を受診する患者さんが多いのですが
乾燥肌による痒みは我慢できない痒みではありません。
ですので、慢性的な経過を持っている患者様に多くみられます。

女性は閉経して数年も経つと肌に潤いがなくなり、乾燥しがちになります。

それに気づかず、何かバイ菌でも付いたかと誤解して
お風呂でいっそうゴシゴシと陰部を洗ってしまうと、肌の脂質分が取れてしまい
ますます乾燥して痒くなるという悪循環を引き起こします。
なかには乾燥がひどくなりすぎて、肛門まで痒くなる場合もあります。

乾燥肌による痒みの治療はまず、乾燥を防ぐことです。
お風呂でゴシゴシ洗わない。
せっけんを必ずしもつけなくても十分汚れは落ちています。
陰部だけでなく、手も足も体中が乾燥して痒い人は、タオルでゴシゴシ身体を洗うのを止めましょう。
脂分が抜けて益々痒くなります。


一番良いのは手で身体を洗うことです。
初めは洗った気分がしないかもしれませんが、実は汚れはこれで十分落ちているのです。
実は、私自身も乾燥肌なので、お風呂やシャワーをするときは、手で身体を洗っています。
そして、背中の手の届かないところだけ、柔らかいタオルで洗います。
以前は液体ボディーソープを使用していましたが、手で身体を洗うようになってからは
固形せっけんの方が使いやすいので、そちらを使用するようになりました。
無添加の純せっけんを使用しています。

ナイロン製のゴシゴシタオルは、いかにも洗った気がしてスッキリするかもしれませんが
乾燥を悪化させるので乾燥肌の人は止めましょう。

特に最近の家は高断熱高気密で、夏は涼しく冬は暖かく過ごせるのですが
部屋の中は乾燥しています。
新築の家を建てた途端、家の中が乾燥して、乾燥肌が悪化した人もいらっしゃると思います。
加湿器を使用して湿度を適度に保ちましょう。


それでも、乾燥して痒い人には保湿クリームや痒み止めクリームを処方しています。

ちょっとした知識があれば、肌の乾燥は防げますので、皆さんもお試しくださいませ。
[PR]
by ikomatomomiclinic | 2011-05-02 23:01 | 更年期の話
<< 緊急避妊薬が新発売します ピルの話 その2 副作用 知っ... >>