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子宮頸ガンの原因ウイルスはエッチで感染する

子宮頸がんの原因はヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスでした。
しかも、ヒトパピローマウイルス(HPV)はエッチで感染することを
前回お話ししました。


やっかいなことに、このウイルスに感染しても自覚症状はほとんどありません。
およそ、10人に1人はこのウイルス持っていると言われていますし
80%の女性が一生に一度は感染するとも言われています。


ですから、知らず知らずのうちにウイルスは男性から女性へ。
女性から男性へと感染を広げていくのです。


「エーッ!!私も感染していたらどうしよう!?心配だわ!」
はい、確かに心配です。
感染しているかどうか調べる方法があります。ただし、女性限定ですが。
残念ながら、男性の場合は、国内では、まだ調べる方法がありません。


女性の場合は、内診で、子宮の入り口の細胞を少しだけ採取してきて
DNA検査で調べると、ウイルスが潜んでいるかどうかを知ることができます。


だだし、この検査は特別な病気の患者さんでない限り、保険が効きません。
健康な人は自費検査になります。
現在、私が働いている病院では自費で5200円でおこなっています。


ちなみに、HPVに感染した人がみんなガンになるわけではありません。
HPVはありふれたウイルスです。
なにしろ10人に1人は持っているのですから。
その人たちのごく一部がガンになるのです。

リスクの高いHPVに感染しても本当にガンになるのは
1000人に1人と言われています。

少し安心できましたよね。


では、前回ブログでの質問の答えに戻りましょう。
なぜ最近、若い女性に子宮頸がんが急増しているのか?

答えはもうおわかりですよね。

そう、自由社会になって、若い時から普通にエッチをするようになったからです。
大昔は見合い結婚させられて、一生その男性と添い遂げるなんて時代もあった
のでしょうが、今は、10代の頃から彼氏が何人もいる人もいます。

エッチするパートナーの数が増えれば増えるほど、ウイルスに感染する確率も
高くなりますので、当然、子宮頸ガンになりやすくなるわけです。
また、自分がたった一人の男性としかお付き合いしていなくても、相手の男性が
プレイボーイで浮気性であったとすると、やはり感染する確率は高くなります。

HPVに感染すると早ければ数年で子宮頸がんになってしまいます。
ですから15歳でエッチして、感染してしまった場合、最悪20歳でガンになってしまう。
そんなことがありえるのです。


ちなみに私がこれまで診た最も若い患者さんは26歳でした。
気の毒なことに新婚であったため、彼女は子宮を取ってしまうのを拒みました。
手術を受けずに、抗ガン剤治療をしましたが、結局は26歳の若さで亡くなってしまいました。


東京のある先生は21歳の子宮頸がんの患者さんを診たことがあるそうです。
本当に気の毒です。


では、子宮頸がんにならないためにはどうしたらいいでしょう。

続きは次回ブログでお話ししましょう。
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by ikomatomomiclinic | 2010-10-30 16:23 | 子宮頸がんの話

若い女性に急増する子宮頸がん ~原因はヒトパピローマウイルス~

皆さん、子宮がん検診って受けたことありますか?
市町村にもよりますが、私が住んでいる地域では、20才になると
自宅に子宮がん検診のハガキが届きます。

「まだ、私は若いから大丈夫。」
なんて他人事に思っているあなた!
大きな間違いです。


国立がんセンターによる有名なデータをお示しします。

グラフをみてもおわかりのように、20代から30代の
若い女性の子宮頸がんが急増しています。
まさかと思うかもしれませんが、これは事実なのです。

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ではどうして、若い女性に子宮頸がんが増えたのでしょうか?
その答えを知るには、そもそも子宮頸がんの原因は
何なのかを理解する必要があります。

「がんなので、原因はいろいろでしょう? 遺伝とか食生活とか?」

たしかに、そのとおりですが、
一言にガンと言っても、胃がんや肺がん 大腸がん など
たくさんあります。
ガンは、それができる場所によって原因は異なります。
また、そもそも原因がよくわかっていないガンもあります。



その中でも、子宮頸がんは特殊なガンで、原因が明確にわかっている
数少ない貴重なガンなのです。
それは遺伝でも食事でもありません。

子宮頸がんの原因は実はウイルスなのです。

このウイルスの名前はヒトパピローマウイルス(HPV)と言います。

ヒトパピローマウイルス(HPV)が、子宮頸部と言われる子宮の
入り口に感染して、おそろしい子宮頸がんを引き起こすのです。

では、このヒトパピローマウイルス(HPV)。
どうやって、子宮の入り口に感染するのでしょうか?


それは、ズバリ エッチなのです。


産婦人科の領域は下ネタが多くてすみません。
できるだけ、真面目に話を進めていきますね。

性病と呼ぶには言い過ぎですが、でも、そういう行為で感染するものだと
一般の皆さんは、理解していただいても良いと思います。

エッチが原因でガンになるなんて、ビックリな話かもしれませんが、
そういうガンもあるのです。


詳細は、次回講義で説明致しましょう。
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by ikomatomomiclinic | 2010-10-29 17:30 | 子宮頸がんの話

産婦人科医になった理由

医大生は、学生実習をおこないながら、自分が進みたい進路先を決めていきます。

私の場合、もうすぐ6年生になるというのに、自分がどの科に進みたいのか

全くビジョンが見えませんでした。

同級生たちが、次々に自分の進路を決めていくなか

私には、やりたい科はみつからない。

だけど、やりたくない科はいっぱいありました。

内科はそもそも勉強が苦手だから無理でしたし、おもしろいと思えませんでした。

内科医は医師の中でも成績が優秀な秀才がなることが多いというのが、当時、我々

の世界の一般常識でした。(現在はそんなことないと思いますが)

眼科は生理的に無理。人の目にメスを入れるなんて怖くて絶対できない。

耳鼻科も生理的に無理。人の耳や鼻にメスを入れるなんて怖くてできない。

小児科 子供を診るのは、苦手だから無理。

少し興味が持てたのは

外科   乳がんに興味あったから

整形外科  スポーツ医学に興味があったから

しかし、この二つの科はいずれもバリバリの男性社会。

男子校に入学するようなもの。

したがって、医局の雰囲気が苦手で入局する決心はつきませんでした。

実習をひとつ終えるたびに、自分の進路の選択肢も徐々に狭まる状態。

そんな折、たまたま実習の休憩中に、いつものように皆と雑談していたところ

同じグループのメンバーの一人が

「いこまちゃん、産婦人科が似合っているよ」 と一言。

さらに、他のメンバーまでもそうだそうだと賛成。

産婦人科の実習はまだ始まっていませんでした。

まったく 脳裏になかった科を似合うと指摘され

一瞬思考回路が止まってしまった私。

なぜなら私は、血を見ることがとても苦手だったのです。

「じゃー医師になるんじゃねーよ」とつっこまれそうですが

子供の頃から、血を見るのが怖くて、生理的にどうにも苦手だったわけです。

子供時代は、誤って包丁やナイフで手をちょっとでも切ろうものなら

家中で大騒ぎでした。

血をみた瞬間、気持ち悪くなって半分ショック状態の有様です。

そもそも初経を迎えることすら恐怖だったところがあり、とうとう生理を経験するように

なって自分の出血を見ることすらけっこうショックだったので、ましてや、血を見ること

が多い産婦人科医の仕事など考えてもみませんでした。産婦人科医の仕事は別名、

ブラッドビジネス(血の仕事)と言われるほど、出血が多いのです。

その多さは外科での出血量をはるかに上回ります。

血の海を日常的に見なければならない産婦人科医の仕事は当時の私にとって、想定

外のことでした。

ただ、私が個人的に、将来最もなりたくない病気は子宮がんと卵巣がんでした。

人間は、自分が恐れるものに、むしろ、吸い寄せられるように惹かれるということもあ

るようで、怖いからこそ、興味も人一倍あったわけです。

怖いからこそ、産婦人科の専門知識を身につけて、それを自分の健康に役立てたい。

仕事が、自分自身のことにも役立つなんて一石二兆ではないか。

他に特別行きたい科もないし…

血が苦手なのさえ、克服できたら興味のある科なんだがなあ。

なんて考えること数か月。

結局



「血は、たくさん見るうちにそのうち慣れるだろう。なんとかなるさ」

と開き直る気持ちが湧いてきて、私は血が苦手なままに産婦人科医になることを決め

たのでした。

結果的には、それが大正解だったようで、血の苦手さは、研修医の間に克服。

現在では、この職業が天職であると感じるまでになりました。

何気ない友人の一言で決まってしまった私の人生。

その方に感謝です。

ちなみに、今の私は他人の血をみることは全く平気です。

でも、自分の血を見ることは、正直今でも苦手なのです。

採血されるときは相変わらず自分の血液は見ないように目をそむけています。

手を切ってしまった時などは、さすがに大騒ぎはしなくなりましたが、でてくる自分の血

にヒやっとしますし、明らかに心臓がバクバクしているのを感じます。

いつまでたっても、これだけは克服できそうにありません。
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by ikomatomomiclinic | 2010-10-26 17:30 | プライベートな話

医師の進路選択

医師が自分の専門とする科を決めるのは

開業医の御子息で後を継がねばならないしがらみのある場合を除いては

完全に本人の自由です。

自分がなりたいところを選べば良いだけです。

医学部5年生になると、病院実習が始まります。

1年かけて、内科、外科、耳鼻科、皮膚科、産婦人科、小児科…… 

という感じで、全ての科を順番にまわっていきます。

その過程で、自分がどの科に進みたいのか吟味していきます。

医師の仕事は、医師になった後も生涯ずっと勉強が必要な職業です。

全く興味のない科に進んでしまうと勉強する気が起きず、仕事が苦痛になってしま

います。

したがって、おもしろいと感じるかそうでないかということが

とても重要な選択基準になるわけです。

そういう意味では、医師の専門科選びは、学生時代の部活選びに似ています。

部活の内容に興味があるかどうか

部活の雰囲気が好きかどうか 

部活がハードか楽か     

などを考慮して総合判断で部活を選びますよね。


野球部の人はいかにも野球部っぽい感じがしますし

卓球部の人はやっぱりそんな感じがします。

文科系の人もいかにもそういう雰囲気をかもしだしています。

医師の専門科選びも、これと同じです。

外科医と内科医の雰囲気は明らかに違いますでしょう?

皆さんも感じませんか?

外科医は、肩で風を切って闊歩するギラギラしている肉食系男子なイメージ

一方、内科医は草食男子でインテリっぽいイメージがあります。

医師の進路選びは、その人のキャラがその科に合っているかどうかということが、

けっこう重要なキーポイントなのです。

ですから、何かの間違いで、自分のキャラとは違った科に進んでしまうと

結局は合わなくなって、途中で転科する羽目に合います。

卒業後に「誰それが○○科を辞めて、××科に転科したよ」

といううわさが同級生の間で流れると

「ああやっぱりね」って、周囲の人間は案外納得していたりします。

では、私の場合は、なぜ産婦人科を選んだのでしょうか?

次回ブログでお話したいと思います。
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by ikomatomomiclinic | 2010-10-15 17:20 | プライベートな話

自己紹介

はじめまして。いこまともみです。

石川県白山市にてレディースクリニックを開業している産婦人科医です。

このブログでは、女性の健康に関する医学情報について、日常診療では忙しさのあ

まり、時間がなくて、患者さんに話せないことを、詳しく説明していきたいと思います。

また、医学的な内容ばかりですと、難しくて疲れてしまいますから、時には、女医の日

常生活についても、少しずつお話してみようと思います。

医学ネタって難しい話が多いですが、皆さんに理解していただけますよう、できるだけ

わかりやすく説明していきたいと思いますので、どうぞ皆さんお付き合いお願いしま

す。
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by ikomatomomiclinic | 2010-10-01 00:10 | プライベートな話