糖質の摂りすぎのお話をしましたが、最後にもう一つ意外な原因を教えます。
これもほとんどのお医者さんがご存じないのですが、実は鉄欠乏です。 鉄欠乏=貧血と理解している方も多いと思いますが、厳密には違います。 鉄欠乏には2種類あります。 ①鉄欠乏性貧血(いわゆる貧血) 成人では男性Hb13g/dl、女性12g/dl以下がこれに該当します。 ②低フェリチン血症 フェリチン値が低い。通常の検診や検査ではフェリチンは検査しないので見逃される。 どれくらいの値を低いとみなすか明確な基準は定まっていないが、80ng/ml以下は欠乏であるケースが多い。とくに20ng/ml以下は重症。 フェリチンとは肝臓に蓄えられている貯金の鉄です。 いざというときのために人間は鉄分を貯金として備蓄しているのですが、鉄が欠乏してくるとまずは貯金の鉄であるフェリチンを使います。貯金すらも使い果たし、フェリチンがなくなったら、血液中に流れているHbを消費するようになり本物の貧血になります。 実は、この貯金であるフェリチンが欠乏するだけで貧血そっくりの症状がでます。 貧血症状で、病院で採血したけど何ともないと言われたことのある患者さんも多いと思いますが、たいていは低フェリチンが原因です。 PMSで悩んでいる患者さんの場合、見逃されやすい低フェリチン血症が原因になっている場合が多いです。 低フェリチンの患者さんの特徴を以下に示します。 ①たちくらみ、めまい、耳鳴りがする ②頭痛持ち。 ③アザができやすい ④喉がつかえる ⑤朝弱い。起きるのがつらい。 ⑥夕方に疲れて横になる ⑦頬にシミができた または既にある。 ⑧クヨクヨする。 低フェリチンの女性の顔の特徴はまずシミがあること。頭痛持ちでシミがあれば かなり可能性大です。 貧血=色白できれいな女性 というイメージは確かに本当ですが それは20代前半まで。30歳すぎると頬にシミが出始めて、顔色がくすんできます。 美容の大敵は鉄欠乏です。 次回は鉄欠乏の治療法について説明します。
by ikomatomomiclinic
| 2013-08-09 13:58
| 生理に関する話
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